本当は仲良くしたい!営業とマーケを繋ぐキューピッドとは?

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社外に向いて動いている「営業」と社内に向いて動いている「本部」の間ってなかなかうまくいかない・・・

そんなことありませんか?

こんにちは、Mi6川元です。

営業の皆さん、マーケティングは売上に直結しないリストを渡してくるセンスの無い連中だと思ったことはありませんか?

一方で、マーケティングの皆さん、こんなに苦労してホットなリストをかき集めてきたのに営業は不平ばかり言っている!そう思ったことはありませんか?

この一見両立しそうにない営業とマーケティングがうまく協働するにはどうしたら良いのでしょうか?

その役割を果たすキーマン「インサイドセールス」

そして、3者を繋ぐ鍵は「データ」にあります。

大企業で法人営業に携わる方々に、ベンチャー企業が取り入れている日本でも先端の法人営業の仕組みを公開します。

尚、本記事はX-エックス-のメンバー限定パーティーである「新・車座 其の二十」を記事化したものです。「車座」にご興味ある方は最下部のリンクをご覧ください。

営業10年、マーケティング10年というキャリアが生み出した新しい仕組み


水谷さん
皆さん、こんにちは。

HDEの水谷です。

今日は営業とマーケと繋ぐ「インサイドセールス」についてお話をさせて頂きます。

突然ですが、この中に営業の方はいらっしゃいますか?

 

(1/3くらい手が挙がる)

 

水谷さん

営業の方に先に謝っておきます。

「今日は営業をディスっていくのでごめんなさい!」

(会場笑)

 

水谷さん
と、いいましたが、僕のキャリアは営業からスタートしたので誰よりも営業の気持ちが分かっているつもりです。

キャリアの最初は売れないケータイを千葉県で一番売りました。

千葉県ってとこが地味ですね。

 

(会場笑)

 

水谷さん
その後はグレーな雑誌媒体の営業に転職し、営業の三種の神器「飛び込み・テレアポ・土下座」の奥義を極めました。

 

(会場笑)

 

会場 グレーってどういうことですか?

 

水谷さん
ピンクな雑誌の広告枠をちょっと危ない系の人達に売り込むっていう・・・これ以上は突っ込まないで下さい!

 

(会場笑)

 

水谷さん
そして、その後は営業の実績が買われ、大手広告代理店 下請け制作会社に就職し、大手企業をクライアントとした仕事もしました。初めていわゆる綺麗な仕事をしました。

 

(会場笑)

 

水谷さん
そして、営業のキャリアがちょうど10年になった頃、ネットの世界でのスキルも身につけたいと思い、当時Webコンサル(SEO)で日本一の会社に転職しました。

入社したばかりでWeb業界の知識ゼロの自分に与えられたミッションが合弁会社の立ち上げだったので、凄い会社だなと思いました。

その後、HDEに拾って頂いて、今ココという経緯です。

営業10年、マーケティング10年という全く違う畑をそれぞれ追求したことで、「インサイドセールス」の仕組みを作り上げられたのだと思います。

お陰様で、今ではMarketoやSalesForceといった、グローバルサービスのユーザー会でも講演させて頂く機会も頂いています。

 

(会場拍手)

これからの営業は体力だけでは生き残れない

水谷さん
皆さん、営業マンのイメージはなんですか?

「横柄!」

「足を使ってなんぼ!」

そして・・・

「狙った獲物は逃さない!」

皆さんも恐怖の営業マンに詰め寄られた経験はありませんか?

正直、あんまりいいイメージはないですよね?

 

(会場笑)

 

水谷さん
僕もかつてはまさにこういう営業マンでした。

マーケティングと営業は仲が悪い!?

水谷さん
それでは、「マーケティング」のイメージはどうですか?

Webサイトに来た人の数をトラッキングしていたり、

送ったメールをクリックした人やイベントの参加者を集計していたり、

いわゆる営業攻勢をかける「ターゲットリスト」を集めている人達です。

この「営業」と「マーケティング」の二者って本当に合わないんですよね・・・

例えば、やっとのことで契約寸前まで辿り着いた重要顧客にマーケティングが「初めまして!!」的なメールを送りつけたりするわけですよ。

そうなると、もう営業はふざけんな!とw

 

(会場笑)

 

水谷さん
僕は先日アメリカでマーケティング系イベントに出てきたんですが、意外だったのは米国企業の方が日本よりももっと営業とマーケティングの仲が悪いんですね。

・・・バンドが解散するときによく言う音楽性の違いというか。

 

(会場笑)

 

水谷さん
この犬猿の仲の両者をうまく両立させるためにキューピッドになるのが「インサイドセールス」なんです。

インサイドセールスというとイメージしにくいかもしれないので、要はテレアポをしてる人達です。

マーケティングが用意したデータを基にテレアポで温めた顧客を営業に渡す役割なんですね。

営業にとっては「有効」なリストを渡してくれる味方だし、

マーケティングにとってはリストを「有効」に活用してくれる味方なんですね。

貯まったデータが活用されずに捨てられている・・・

水谷さん
この図は実際にうちの会社で貯まったデータのイメージ図です。

リードは右肩上がりで貯まっていっていますが、実際に取引に結びついたのはほんの僅かなんです。

残りのリードはどうかというと・・・

多くの会社の場合は捨てられています。

かつてはうちもそうでした。

でも、この一見どう活かしたら良いか分からないリードに会社としてはお金を投資しているので回収したいですよね。

この捨てられているリードをいかに売上に結びつけるか?

そのために必要なのがシステムなんですね。

そう、MA(Marketing Automation)ツールです。

これが便利で且つデータを貯めることにも繋がります。

例えば、テレアポをした時に顧客から「資料送っておいて!」と言われることはよくあります。

これをMAツールを使うと、ものの数秒、いくつかクリックするだけで最新の資料をセットしたメールをさっと送ることができます。

一通一通メールを書いているとどうしても2〜3分はかかってしまいます。これが10通で20〜30分の違いになり、100通だと300分(5時間)の差になっていきます。

資料請求の場合、顧客は懇切丁寧なメールを期待しているわけでもないのでお互いにとって効率的ですよね。

こうやって、MAツールを使えば行動を効率化できると共に、メールを送ったデータや、送った資料を顧客が開いたかどうかなどのデータを貯めていくことができます。

 

データを活用するために押さえるべきポイントとは?

水谷さん
ここからいきなりシステムチックな話になるんですが、ついてきてくださいw

 

(会場笑)

 

水谷さん
使っていくデータは三種類で、①企業情報などの外部データ ②マーケティングデータ ③セールス活動データです。

我々が最もうまくいっているのは圧倒的に③セールス活動データを貯めることです。

しかも精緻に。

これが極めて難しいんです。

悲しいかな、営業は面倒くさいことはなるべくやりたくない。

だからデータ入力をやれ!と言ってもイヤイヤやっています。

(会場笑)

水谷さん
顧客からヒアリングした内容なんて一見売上に直結しないように思えます。

然し、それが極めて大事なんです。

ちなみにHDEはクラウドサービスのセキュリティサービスを販売しているので、顧客がどのグループウェア(G SuiteやOffice 365など)を使っているかはとても重要な情報です。

しかもこの情報はどこを調べても出てこないんですよね。

最前線にいる営業だけがそのデータを握っています。

データを貯めれば絶対成果に繋がるし、会社としても資産になるんです。

 

会場 面倒くさがっている営業にどうやってデータを入れてもらうんですか?

 

水谷さん
もうやれることはなんでもやります。

営業に媚を売りまくります。

流石に枕営業まではしませんけどね。

 

(会場笑)

 

水谷さん
下手下手に出て、面倒くさがる営業が少しでも簡単に入力できるようにUI(ユーザーインターフェース)を選択式にしたりボタンにしたり声がけしたりありとあらゆるお膳立てをします。

我々は今では100%データを貯めることができています。

 

会場 100%ですか!?

 

水谷さん
ほぼ100%です。

営業マンの特性を知り尽くしていて、彼らが動く仕組みを作っています。

営業がデータを入力する秘訣はアラートメールです。

例えば、営業が日中訪問した企業の担当者が「あまり乗り気でなかった」時は営業はヤル気がなくなります。

ただ、会社に帰ってきた時にアラートメールが来るんです。

「あんなに興味が無さそうだった担当者がWebサイトに来ている!」

そうすると、またヤル気が出てくるわけです。

他にも、過去に失注した案件をロスト案件と言っていますが、そうした顧客がWebサイトに訪問した場合、またアラートメールが営業マンに届きます。

そうした顧客はほぼ獲得できます。

日々のデータをきちんと入力していないとこういうアラートメールが来ないんですね。

だから毎日きちんと営業が情報を入れるようになる。

今まで、営業相手に下手下手に出ていたのが、ここで立場が逆転するわけです!!

データを100%活用すれば、成長が加速する!

水谷さん
それでは、データを100%貯めることができたら、どうなるのでしょうか?

営業とマーケのコンフリクトが無くなります。

例えば、営業が最もイラッとくるのは、関係を一から構築してようやくクロージングまで来たタイミングで、マーケから「初めまして!こんなセミナーいかがですか?」というメールが顧客に届くなんて瞬間です。

データを活用すればこんな事態を防ぐことができます。

最終折衝段階に入った顧客というフラグを立てておけば、マーケはその顧客を回避して新規顧客の発掘をすることができます。

邪魔されないので営業も顧客もみんなハッピーですね。

このように、データを活用することで無用な社内の衝突を回避することができます。

そして、本当は買いたいと思っている顧客の背中を最適なタイミングでそっと押すことで業績をグングンあげることができます。

インサイドセールスは人材採用にも効果的!?

水谷さん
人材採用を考えた時に優秀な営業パーソンだけを雇うことは難しいです。

なので、会社としては「優秀でない」人も雇って育てていかないといけない。

然し、我々のようなベンチャーには悠長に育てている余裕はない。

そこで、インサイドセールスを経験させることで業界未経験者を「教育」し、育てて営業に異動させる。

そうやって人材採用する対象を拡大させています。

例えば、業界未経験な方、外国人などを採用し、育てることで彼らが大活躍をしています。

台湾人のインターン生が日本のインサイドセールスで商品を学ぶところからスタートし、今では台湾の現地法人にて新規開拓の営業としてバリバリ働いています。

インサイドセールスの活用は「人材採用」にも効果的です!

インサイドセールス導入前後で出た結果とは!?

水谷さん
成果は如実に現れています。我々がインサイドセールスとMAツールを導入した2年前に比べるとアポ獲得率は5%→15%と3倍に。商談化率は2.5倍、受注額も60%増加しています。

導入前の年度の受注額を仮に1とした時に、この差が3カ年蓄積したとした時の受注額の差は歴然です。
3年経過した時点で、1年半分以上の差が出てきます。

導入しない:1+1+1=

導入した :1.6+1.6+1.6=4.8 ← 1.6倍

定性面でも先程に述べた人材採用の効果に加えて、現場発信でデータ活用の提案が出て来るようになったり、顧客との会話が弾むようになったという現場レベルでの実感値もあり、どんどん進化が加速していく予感がしています。

 

スマートな営業が日本を救う

最後までご覧くださり、ありがとうございました。

「本当は仲良くしたい!営業とマーケを繋ぐキューピッドとは?」

というテーマでインサイドセールスの仕組み構築において日本のトップランナーであるHDE水谷さんにお話下さった内容をまとめました。

ご覧になっていかがでしたか?

会社の中で、中々うまく行かない部署ってありますよね。

ただ、よく考えればその両者も会社の業績を伸ばすという観点では一致していることが分かります。

2人でうまくいかない場合は第三者が介入するのが解決の一手。

営業とマーケを繋ぐキューピッドは「インサイドセールス」でした。

インサイドセールスをうまく活用すれば、

データを会社に貯めることができ、

営業とマーケがうまくいく。

そして、業績がグングン伸びる。

おまけに「人材採用」にも効果的。

いいこと尽くめでしたね。

本当は買いたいと思っている潜在顧客の背中をそっと押すようなスマートな営業ができれば、会社も顧客も皆ハッピーな世界を築くことができますね。

この記事を読んで、少しでもスマートな会社、スマートな営業が増えれば本望です。

 

ちなみに、HDEさんはクラウドサービスのセキュリティにおけるリーディングカンパニー。

インターネットの歴史を作ってきたベンチャーの草分け的存在です!

G Suiteなどクラウドのグループウェアを利用している会社はぜひアクセスを!

 

最後に

宣伝をさせて下さい。

改めまして、弊社では、起業家と心に火のある大企業ビジネスパーソンが仲間となる「X-エックス-」の運営を行っています。

X-エックス-とは?
”世界を変える第3の繋がり”

大企業とベンチャー企業が個人レベルで繋がり、仲間になる招待制の超企業コミュニティです。

完全招待制のコミュニティとなりますが、月1回ペースでイベントを開催しており、極僅かですが席を一般開放しております。

X-エックス-では、「生き方を語り合う」をコミュニティの土台としていることで、人生のベクトルを共有できる仲間と繋がっていけます。

「心から信頼できる仲間と一緒に世界を変えていきたい!」という方がいらっしゃればぜひお待ちしております。

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