それぞれの”HARD THINGS”#00〜川元浩嗣〜

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ブログメディア「大企業からベンチャーへ powered by X-エックス-」の不定期掲載企画として、”それぞれのHARD THINGS”というテーマで、起業家やベンチャー企業の社員の方々に赤裸々に語って頂きます。

パーソナル=一人の人間のストーリーを前面に出した内容となっているのでベンチャー企業のリアルが赤裸々に伝わるはずです!

今回、シリーズのリリースとして各界からコメントを頂戴しておりますのでご紹介致します。

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第0弾として、「一人一人が本来の生き方を取り戻す、そして日本から世界を変えていく」を掲げるMi6代表の川元浩嗣(カワモトヒロシ)のHARD THINGSをご紹介します。(聞き手:mishima)

 

インタビュー前談

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インタービューの前に、なぜHARDTHINGSというテーマでインタビューをすることにしたのですか?

ベンチャー企業が経験する「困難とその後の成功体験」をリアルタイムで伝えたいと思ったからです。

起業家が自分自身の過去を振り返る記事はいくつもありますが、スポーツのライブ中継のようにリアルタイムで困難を伝える記事は少ないと思います。

これはシリコンバレーのシードアクセラレーターであるY  Combinatorが公開している「スタートアップが通る道」です。

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情報源: 成功するスタートアップは一夜にして成功する-ただし

僕が起業したMi6は、この中でちょうど”偽の希望が小刻みに揺れる”時期にいます。

企業ステージがちょうど壁にぶち当たっている時期だと思うので、成功体験は少ないと思いますが、インタビュー連載を行うにあたり、まずは自分自身のHARDTHINGSをお伝えしようと思いました。

このインタビュー記事を通して、起業家の方々には、自身が体験している困難は共有できる悩みだということをお伝えしたいです。

これからベンチャーに飛び込もうとしている人に対しては、ベンチャーに飛び込む前に、困難とそれを乗り越えた後に訪れる大きなな成功体験をイメージして欲しいと思っています。

学生時代の出来事と今の生き方

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川元さんは。幼少期はどのような子供だったのですか?

山口県岩国市の出身で建築関係の事業を営む両親の元に生まれました。

学校では、先生の話を真面目に聞き、すべての質問に手を挙げて答えるという感じの、常に全力投球な小学生でした。真面目すぎて迷惑な生徒だったと思います(笑)

そういう真面目すぎる小学生ってクラスに一人はいますよね(笑)

真面目すぎて面白くないやつでしたね(笑)

一方で、体を動かすのも好きだったので、小学校ではサッカークラブに所属し、毎日サッカーに打ち込んでいました。

当時は周りの中でもうまい方で、クラブでもキャプテンを務めていましたが、小学校5年の1年間ほどオスグッド病という成長期に走れなくなる病気にかかり、サッカーができなくなった時期がありました。

その時は、好きだったサッカーができないならやめようと思いましたが、自分で決めたことはやり抜こうと考え、小学校卒業までサッカーを続けることができ、自分の自信になりました。

その時に辛抱できたのが、今のビジネスでの辛抱強さにもつながっていると思います。

学生時代から起業を志していたのですか?

特に起業を考えていたわけではないです。

ただ、大学4年の6月にヨーロッパを旅した時に、社会人になったら大きな目標を持って仕事に打ち込みたいと思う経験がありました。

パリに9日間滞在したのですが、ユースホステルで知り合った指揮者志望の若者に誘われてパリの教会のアンサンブルという弦楽器の4重奏を聴きに行ったんです。

その時に、夕日をバックに一心不乱に演奏している人たちの様子を見て、まるで命を燃やして音を紡ぎ出しているようだと感じました。すごく純粋に、「あぁ、自分もこんな風に命を燃やせることをやり続けて生きてみたい」と思ったんです。

起業してからの自分は、命を燃やして行きていることを毎日実感していますね。

起業のきっかけは前職での飛び込み営業とCTOとの出会いimg_1712

今やっている事業はどのようなきっかけで始めたのですか?

新卒で入った銀行で6年目になったころ、ベンチャーに飛び込み営業にいったのがきっかけです。

まだ売上が立ち始めだったフリークアウトというベンチャー企業に飛び込みに行ったのですが、その時の衝撃がすごかったんです。

まず、オフィスに演奏用のライブステージがあって、ギターとドラムセットが並んでいました。

社員の方に話を聞くと、社長が元ミュージシャンで社内で演奏することもあるんですよと言われ、「この人達はなんて楽しそうに生きているんだ!」と衝撃を受けました。

それが、初めてベンチャー企業の面白さを垣間見た瞬間だったと思います。

その時、自分や周りの友人を見渡すとほとんど大企業にいる人ばかりで、ベンチャー企業のことをよく知らない人が9割以上だと思いました。

「このベンチャーの世界を、世の中の人が知らないのはもったいない。自分も楽しく生きたいし、大企業にいる多くの人にベンチャーという楽しい生き方があることを伝えたい」という使命感が芽生えてきました。

銀行員時代の飛び込み営業がきっかけだったんですね!その使命感を起業に結びつけるまでには、どのような出来事があったのでしょうか?

大企業勤めのサラリーマンには接点がないベンチャー企業を知ってもらうためには、カジュアルなシチュエーションを作ることが重要だと考えていました。

2013年の年明け頃に起業を考え始めたのですが、ちょうどその頃「肉会」「CoffeeMeeting」などのソーシャルランチサービスが流行り始めてた時期でした。

忙しいサラリーマンでも、ランチや飲み会に行くノリでベンチャー企業の話を聞きに行くのソーシャルランチ的なサービスであれば、大企業の人材をベンチャー業界に呼び込めるんじゃないかと閃きました。

このアイディアをブラッシュアップするためには他にも仲間がいると思い、すぐに地元の後輩に声をかけて4人仲間を集めました。

みんなで平日の夜や週末で起業準備をし始めましたが、一向にブラッシュアップが進まず、7ヶ月後に解散しました。

そこで一度解散してしまったんですね!なぜ解散してしまったんですか?

僕からお願いして他のメンバーには集まってもらったんですが、誰も本気で起業を考えていないと思ったんです。

会社を辞めてやる覚悟が無いと良いサービスも創れない、仲間も付いて来ない。

そう考え直し、僕一人で地道に起業準備を続けていました。

そんなある日、その時のメンバーの1名で後に共同創業者になる鍵山から突然電話がありました。

鍵山「川元さんのアイディアをもとにモックを作ってみたんですが、見てもらえませんか?」

川元「モックって何?」

鍵山「Webアプリの模型です。画面遷移とかもできるんで使って見てください。」

川元「お前って奴は・・・(涙)」

というやり取りをして、2人で起業準備を再開しました。

当初6人だった仲間は2人に減りましたが、以前より格段にスピードは加速しました。

起業してすぐに思いがけないHARD THINGSが!?img_1708

そろそろインタビューの本題に入りたいと思います。今回のインタビューは、「それぞれの”HARD THINGS”」というテーマなのですが、川元さんの起業してからの”HARD THINGS”を教えていただけますか?

信じられないと思うんですが、まず起業して3ヶ月で共同創業者が精神的に辛すぎて倒れてしまいました。

それは完全に予想外ですよね(苦笑)

予想外ですよ(笑)

もともと私とエンジニアの共同創業者二人で立ち上げた会社だったので、かなり焦りましたね。

彼はPCやスマホもいじれなくなり、オンラインで連絡が取ることが全くできない状況になってしまいました。

唯一のエンジニアが倒れてしまったんですね。どうやってその逆境に立ち向かったんですか?

とにかく自分ができる分野の事業に全力投球しました。

幸い、自分だけでもシステムの維持管理はできる状況だったので、システム周りは現状維持に努めました。

自分では治せないバグについてユーザーから問い合わせが来た時も、

「すいません、今うちのエンジニアが倒れてしまったので、そのバグは直せません」と正直に話していました(笑)

とても正直な回答ですね(笑)

そうするしかなかったですね(笑)

対面で入会許可をしたユーザーだけの招待制のサービスだったので、ひたすらユーザーに会い続けて、自社サービスの実現したい世界を説き続けました。

仲間を支えるために、早くを売上を立てることにフォーカスし続けました。

そして。ローンチ後7ヶ月間、当初立てたユーザー数の計画をなんとか達成することができました。

社長一人で事業計画を達成していったんですね。他にも起業直後は様々な壁があったんでしょうか?

ローンチ後9ヶ月ほどで行った、無料サービスから有料サービスへの切り替えのタイミングで大きな壁がありました。

それまで無料体験期間中に必死で集めたユーザーが、有料サービスに切り替えた途端に、なんと4分の1まで減少してしまいました(笑)

だいぶ減りましたね(笑)

とてもショックでしたね(笑)

離脱したユーザーの話を聞いてみると、このサービスクオリティで有料サービスは難しいとという意見も頂きました。

有料サービスになった直後から連絡してもつながらないユーザーもいて、起業家、プロフェッショナル双方において、当初想定していたペルソナを書き換えなければいけないと反省しました。

ただ、この時期に残ってくれた方々と話をしている中で、とても大切なことを学べました。

有料ユーザーとして残ってくれた方々からは「もっとエックスの世界観を一緒に広げていこう」「もっと多くサービス料金を払いたいぐらいです」というご意見も頂き、サービスの価値を感じてくれるユーザーを純粋に増やしていくことが大事なんだと感じました。

マネタイズのバランスは非常に難しい課題ですよね。

マネタイズが計画通りに進まなかったこともあって、2016年3月頃に今度は資金ショートの可能性が出てきました。

結局、政府系金融機関から5百万円の調達をしたのですが、借入をしてまで事業を続けるか否かは、丸々3日間をかけて共同創業者の鍵山と議論しました。

僕たち2人が出した結論は、「今までお金を稼ぐことにフォーカスしていなかったが、きちんとお金を稼いでこの事業を続ける」というものでした。

具体的には、経営者向けに、月に一人必ずプロフェッショナルユーザーを紹介するハイエンドプランを販売し、当面の二人分の給与を賄っていける状況を作ることでした。

結果、ハイエンドプランが数件売れたことで、事業を継続する算段が立ちました。

この苦しい時期に支持してくれたユーザーの一人一人の決断が無ければ、今サービスを続けていられなかったと思います。本当に感謝しています。

家族との絆と経営者としての成長

 

evernote-camera-roll-20161004-173939ここまでお話を聞いていると、起業してからの道のりには様々な壁があったのが感じ取れます。ここまで続けてこれているのは、ご家族の支えも大きかったのでしょうか?

そうですね。特に、妻の支えはとてもありがたかったです。

しかし、喜んだのも束の間、プライベートでもHARD THINGSが起きました。

普段は朝起きて2人で分担して家事・娘の世話をして僕が保育園に送るという流れなのですが、妻を起こしても起きない・・・声をかけると「行きたくない・・・」とこの精神状態はまずいと思いましたね。

その週末に夫婦で話し合う時間を設け、色々聞いてみました。

すると、

「あなたは週末は家族で一緒に過ごすといって実際にそうしてくれているけど、物理的に一緒に居るだけで心がここにいない。いつも事業のことを考えていて私のことも娘のことも見ていない。わたしは一人で頑張っていたけどもう疲れた。」

と言われてしまいました。

重い言葉ですね。

すごく重たい言葉でした・・・。

このままではいけないと思い、閃いたのが交換日記でした。

僕自身は、1日中出ずっぱりなので夫婦間のコミュニケーションがほとんど取れない。

これを解決するにはちょっと古い発想ですが、交換日記が一番だと思ったんですね。

更に育児に関しては、平日1日だけ夕方からFamilyTimeとして僕が保育園に娘を迎えに行くようにしました。

事業にコミットする時期だからと割り切る決断もあると思いますが、家族の幸せが土台にあるからこその行動ですね。

僕は家族がいるから生きる喜びがあると思っています。

プライベートでのHARD THINGSを経験したことで、自分だけでなく自身の家族、仲間の家族に対しての幸せを、本当の意味で考えられるようになったような気がします。

家族を大切にして事業をやっている会社でなければ、将来的に仲間も増えて行かないと思います。

なんだか、苦労があったからこそ、経営者として磨かれているという印象を受けますね。

がむしゃらに走ってきただけという感じもあるので、自分では実感は無いです。

ただ、先日知人から言われて嬉しかったのが、「失礼ながら、正直、川元さんだと分からなかったです。あまりに変わっていたので。困難を乗り越えてきたのが、体からにじみ出ていますよ。以前とは人間としての厚みが全然違う。」と言われたことです。

自分でも気づかないうちにそんなオーラが出ていたとは思わなかったですね(笑)

X-エックス-が目指す世界

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ではそろそろ、X-エックス-が実現したい世界についても教えてください。

一人一人が本来の生き方を取り戻す

そして、

日本から世界を変えていく

これがX-エックス-というサービスのvisionです。

 

大企業とベンチャー企業の垣根を個人レベルで無くしていく。

友達に誘われて飲み会に行ったら起業家がいた。盛り上がって話していて、気がついたら転職や起業を決めていたという世界です。

そして、優秀な人財が大企業に偏っている構造からベンチャー企業にどんどん流れ込む社会構造に切り替えたいと思っています。

実現するのがとても楽しみです。X-エックス-の世界観が広がっていく手応えはありますか?

X-エックス-のコミュニテイは毎月10人超のペースで拡大していて、人材採用、アライアンス、プロボノ参画などなど、ユーザーのコミュニケーションがとても活発に行われ始めています。

この流れを今後も更に拡大させて、X-エックス-が僕の想像とは違う成長を遂げるのがとても楽しみです!

ベンチャーの世界を広めることで、働くことを自然と楽しいものにしていく、そして「一人一人が本来の生き方を取り戻す」ということですね!

とても印象的なHARD THINGSを披露していただきありがとうございました!

編集後記

misihimaです。前職から知っている川元さんですが、起業後の波瀾万丈の出来事を改めて聞いていて、ずいぶん苦労していることを初めて知りました(笑)。「大企業からベンチャーへ」のムーブメントを作り出すべく、これからも頑張ってもらいたいと思います!

新コンテンツ”それぞれのHARD THINGS”では、ベンチャーで活躍する一人一人のパーソナルストーリーを赤裸々にお伝えしていきます。今回は弊社川元でしたが、次回からはベンチャーで活躍する様々な方の記事を載せていきます!

 

改めまして、弊社では、起業家と心に火のある大企業ビジネスパーソンが仲間となる「X-エックス-」の運営を行っています。

X-エックス-とは?
”世界を変える仲間とツナがる”
をコンセプトにしたギルド。
大企業とベンチャー企業が個人レベルで繋がり、仲間になる招待制の超企業コミュニティ。

完全招待制のコミュニティとなりますが、下記Facebookアカウントへメッセージを頂ければ、代表の川元が気軽にご説明させて頂きます。

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